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歯列矯正はアメリカでは当たり前!?その理由と日本との意識の違い

「歯列矯正ってアメリカでは当たり前って聞くけど本当?」 「欧米の人ってみんな矯正しているらしい」

実は、アメリカと日本では歯列矯正に対する意識に大きな違いがあります。

2024年の今年について書きますと、パリオリンピックが開催され多くの中継放送がなされました。

日本選手団の大健闘の中、歯医者がみるポイントとは?

いや、意識してみているわけではないのですがどうしても目が行きがちなのが「表彰式」「インタビュー」だったりします。

歯科関係者あるあるなのではないでしょうか。

欧米人と日本人の歯並びの比較が最も簡易的にかつ同一機会に行えるのがオリンピックの表彰式であろうと言えます。

そもそも歯列矯正に対する日米の意識の違いが大きく異なっているため、歯並びや矯正治療について、ここで見解を知っていただけたらと思います。

「矯正治療って高いし、本当に必要なのかな?」と悩んでいる方も、この記事を通して新たな視点を得てくださいね。

アメリカの歯列矯正事情

アメリカにおける歯列矯正は、日本と比較して非常に身近な存在です。

ハリウッドスターの輝く笑顔の影響もあり、”成功者には歯並びがいい人が多い”というイメージを持つ方も多く、歯並びへの意識が高いことが特徴です。

街を歩けば、歯列矯正器具を装着した人々を頻繁に見かけるでしょう。

また、MLBの大谷選手もエンジェルス時代に「インビザライン」にて歯列矯正治療を受けているのが確認されています。

矯正はスポーツのパフォーマンスアップとしても指摘されています。

このように年齢を問わず、多くの人々が歯列矯正に取り組んでいます。

それでは、アメリカの歯列矯正事情について、詳しく見ていきましょう。

歯列矯正は一般的?

アメリカでは、大人になってから歯列矯正を始める人も少なくありません。

年齢に関係なく、美しい歯並びを手に入れたいという願望を持つ人が多いため、30代、40代、あるいはそれ以上の年齢層でも歯列矯正は一般的です。

結婚や就職などのライフイベントを機に歯列矯正を始める人もいます。

また、近年では、透明なマウスピース型矯正装置の普及により、目立たずに矯正治療を受けられるようになったことも、大人の歯列矯正増加の要因となっています。

ブラケットやワイヤーが目立つ従来型の矯正装置に抵抗があった人でも、気軽に治療を始めやすくなりました。

特に「インビザライン」はアメリカで急速にシェアを広げました。以下に、子供と大人の歯列矯正の比較をまとめました。

項目 子供 大人
普及率 高い 高い
目的 顎の成長促進、将来的な歯並び問題の予防 審美性の向上、噛み合わせの改善
治療期間 比較的短い 比較的長い
矯正装置の種類 様々 様々(透明なマウスピース型も人気)

このように、アメリカでは子供も大人も歯列矯正が身近な存在であり、歯並びの美しさや健康に対する意識の高さが伺えます。

歯列矯正は、単なる美容整形ではなく、健康維持のための投資という考え方が根付いていると言えるでしょう。

子供の歯列矯正も当たり前?

アメリカでは、子供の歯列矯正は非常に一般的です。

乳歯から永久歯に生え変わる時期に、顎の成長を促したり、歯並びを整えたりする矯正治療が広く行われています。

子供のうちから歯列矯正を行うことで、将来的な歯並びの問題を予防できるという考え方が浸透しているため、多くの親が子供の歯列矯正を積極的に検討します。また、学校でも歯の健康に関する教育が熱心に行われており、子供自身も歯並びの重要性を理解しているケースが多いです。

歯列矯正の治療をした割合はどれくらい?

具体的な統計数値は機関によって多少異なりますが『成功者に求められる歯並びに関する意識調査』のデータなどを参考にすると、アメリカでは子供の約4割が歯列矯正経験者、大人になってから治療を受けた割合は約2割という報告もあります。一方で日本では、子どもの時に治療を受けた割合は約1割、大人になって治療を受けた方は3%とアメリカに比べて非常に低いことが分かります。これは、文化的な背景や保険制度の違いが大きく影響しています。

(引用:日米800人が回答!「成功者は見た目が重要」が8割「成功者に求められる“歯並び”に関する意識調査」 Align Technology, Inc)

矯正装置への抵抗感

アメリカでは「歯列矯正に抵抗がある」人が23%なのに対し、日本では2012年のアンケートと比較すると16%減少しているものの、約6割近くの方が「抵抗がある」と回答。日本人の歯列矯正への抵抗の強さが伺えます。矯正治療が普及しない原因のひとつに「装置への抵抗感」があります。

(引用:日米800人が回答!「成功者は見た目が重要」が8割「成功者に求められる“歯並び”に関する意識調査」 Align Technology, Inc)

矯正装置というと歯にワイヤーを付けるイメージがあるかと思います。歯列矯正に対するイメージについて聞いたところ、

日本では「面倒」「痛い」「器具をつけての笑顔が少し恥ずかしい」「笑った時に見えるから抵抗がある」といった回答が多いのに対し、

アメリカでは「正しい歯並びは全体的な健康において重要」「美的だけではなく、健康のために大変重要である」「面倒くさいが、長期的に見ると無駄ではない」といった回答が得られました。

歯列矯正に対して、日本は、審美的な視点で捉える人が多い。対してアメリカでは、健康や心理的な変化に影響するといった視点で捉える方が多くいました。

日本では歯列矯正を審美的な視点で捉える傾向が伺え、アメリカでは健康や心理的な変化に影響するといった視点の回答が得られたことから、日米の歯列矯正に対する認識自体に違いがあることが伺えます。

アメリカの矯正費用は安いの?

アメリカでは、歯科矯正の保険適用は、加入している保険の種類や州によって異なります。

アメリカでは、ほとんどの国民が民間の保険に加入しており、勤務先や所属団体が提供する団体保険に加入している場合もあります。

また、65歳以上の人や障害者には国が運営するメディケア(Medicare)、低所得者にはメディケイド(Medicaid)という公的保険制度があります。アメリカにおける公的医療保険の適用となる「医学的に必要な歯科矯正」の判断基準には、次のようなものがあります。

・オーバージェットが9mm以上である

・リバースオーバージェットが3.5mm以上である

・1つの歯列に対して3歯以上の前方および/または後方の交叉咬合である

・側方または前方の開咬が2mm以上、1アーチ4本以上の歯牙である

・アメリカでは歯科矯正が盛んで、総費用は約$3,000〜$8,000と比較的リーズナブルです。

この記事を書いた現在の為替レートに当てはめてみたのが下記の表です。

日本と比べてアメリカの方が矯正料金が安価であると言えます。

※ただし、矯正治療以外に発生するむし歯治療や歯周治療、メインテナンスはアメリカの治療費は日本の保険診療の4倍程度になることもあり、

総合的な治療の料金比較については注意が必要です。

米国 日本
矯正の相場 $3,000~$8,000
※150円=45万円~120万円
50万円~130万円

※為替レートは参考値です。

まとめ

いかがでしょうか?

実際に当院でも、お仕事などで海外在住の方が帰国時に歯の治療相談に来られる方は多くいらっしゃいます。

特に「インビザライン」などのマウスピース矯正は期間や来院頻度を少なくする治療が可能なこともあるため、ご相談頂けましたらと思います。

アメリカと日本の歯列矯正に対する意識・抵抗感について話をしましたが、矯正治療は見た目だけではなく、歯や歯周組織の健康を保ち虫歯や歯周病予防、顎関節症や関連する不快感を軽減する可能性があることに価値が高い治療です。

矯正治療を受けるのに「最良のタイミング」はなく、「いつまでに治療を完了したいか」を明確にするかが重要です。

ただし症例によっては対応しきれないケースもありますので、詳しくはご来院のうえ、矯正検査にてご相談ください。

八幡 裕子

八幡歯科医院

監修:医療法人八幡歯科医院 理事長 八幡裕子
特徴:むし歯治療・歯周病治療・口腔外科・矯正(マウスピース矯正、ワイヤー矯正)・小児矯正・インプラント・審美歯科・予防歯科・ホワイトニング・義歯(入れ歯)・周術期口腔ケア・訪問診療まで対応した総合歯科
住所:徳島県阿南市羽ノ浦町宮倉日開元19-18
※阿南市、小松島市、徳島市、勝浦町、那賀町、美波町、海陽町などから多くの患者様が診察・診療に通われております。

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