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小児矯正 / 成人矯正

矯正で治せる?受け口(反対咬合)・しゃくれの原因と最適な治療法

「受け口」や「しゃくれ」といった言葉で自分の顎や横顔にコンプレックスを感じていませんか?

特に美容整形が流行っている最近では、顎の出方について相談を受けることも少なくないです。

お子様の受け口についてのご相談も年々増えています!

正式には「反対咬合」と呼ばれるこの症状は、見た目だけでなく、噛み合わせや発音にも影響を及ぼす可能性があります。

今回は、受け口(反対咬合)・しゃくれの原因や症状、そして様々な治療法について詳しく解説します。

遺伝や癖、顎の骨格の成長など、原因は多岐にわたるため、それぞれに適した治療法を選択することが重要です。

これを読むことで、子供から大人まで、それぞれの年齢に最適な矯正治療の種類(床矯正、拡大床装置、ブラケット矯正、マウスピース矯正、外科矯正など)や、矯正以外の治療法についても理解してもらえたら嬉しいです。

さらに、治療の流れや費用相場、メリット・デメリット、よくある質問まで網羅的に解説することで、あなたにぴったりの治療法を見つけるための確かな情報を提供します。

受け口(反対咬合)・しゃくれでお悩みの方は、ぜひこの記事を読んで、治療への第一歩を踏み出しましょう!

受け口(反対咬合)・しゃくれとは?

「受け口」や「しゃくれ」といった言葉は、一般的に顎が出ている状態を指す俗称です。

グサっとくる言葉ですよね。。。

医学的には「反対咬合」と呼ばれ、不正咬合の一種です。

今回は、反対咬合の定義や診断基準、しゃくれ顔の特徴について詳しく解説します。

反対咬合の定義と診断基準

反対咬合とは、下顎の歯列が上顎の歯列よりも前方に出ている状態を指します。

正常な咬合では、上の前歯が下の前歯より2~3mm程度前に出ており、上の歯列が下の歯列を覆うように咬み合わさっています。

しかし、反対咬合の場合、この関係が逆転しているため、噛み合わせや顎の関節、顔貌などに様々な影響を及ぼす可能性があります。

反対咬合の診断基準は、主に以下の点に基づいて行われます。

  • 上下の前歯の咬み合わせの関係:下の前歯が上の前歯よりも前に出ている
  • 臼歯の咬み合わせの関係:下の奥歯が上の奥歯よりも前に出ている
  • 顎の骨格的な位置関係:下顎が上顎に対して前方に突出している

これらの基準に加えて、顔貌の観察(お顔の写真やスマイル写真を撮影します)やレントゲン撮影による顎の骨格の評価と分析なども行います。

反対咬合の程度は、軽度から重度まで様々であり、治療方針もそれに応じて異なります。

日本矯正歯科学会では、反対咬合を含めた不正咬合の分類や診断基準を定めており、当院もこれに準拠し診断基準としています。日本矯正歯科学会

しゃくれ顔の特徴と見た目への影響

「しゃくれ顔」とは、下顎が前方に突出しているため、横顔を見た際に顎が突き出ているように見える顔立ちのことを指します。

反対咬合が原因でしゃくれ顔になっている場合、口元が突出している印象を与えるだけでなく、顔全体のバランスが崩れて見えることもあります。

具体的には、以下のような特徴が見られることがあります。

特徴 詳細
下顎の突出 顎の先端が前方に突き出ている
Eラインの崩れ 鼻の先端と顎の先端を結んだ線(Eライン)よりも口元が前に出ている
顔の下半分が長い 顎の突出により、顔の下半分が長く見える
口を閉じにくい 上下の歯の噛み合わせが悪いため、自然に口を閉じることが難しい場合もある

これらの特徴は、個人の骨格や反対咬合の程度によって異なります。

しゃくれ顔は見た目への影響だけでなく、発音や咀嚼機能にも影響を与える可能性があります。

また、心理的なコンプレックスを抱える原因となる場合もあるため、適切な治療が必要となるケースもあります。

お子様がいじめを受けないかどうか心配。というご相談があるのも自然なことです。

受け口(反対咬合)・しゃくれの原因

受け口(反対咬合)やしゃくれ顔は、見た目だけの問題ではなく、咀嚼や発音、呼吸などにも影響を与える可能性があります。

その原因は複雑で、遺伝的要因と環境的要因が絡み合っていると考えられています。

遺伝的要因

受け口(反対咬合)は、遺伝的な影響が大きいことが知られています。両親や祖父母に受け口の人がいる場合、子供も受け口になる可能性が高くなります。遺伝子の研究では、顎の骨格形成に関わる複数の遺伝子が特定されており、これらの遺伝子の変異が受け口の発症に関与していると考えられています。一例として、ミオシン重鎖遺伝子や転写因子遺伝子などが挙げられます。ただし、遺伝的要因だけで受け口の全てが説明できるわけではなく、環境要因も重要な役割を果たします。 

環境的要因(舌の癖、指しゃぶりなど)

幼少期の特定の癖が、顎の骨格の成長に影響を与え、受け口(反対咬合)やしゃくれ顔を引き起こすことがあります。代表的なものとして、以下のものが挙げられます。

影響
舌の癖(低位舌、舌突出癖) 舌が常に下の歯を押し出すため、下顎の前方への成長が促進され、受け口になりやすい。
指しゃぶり 指を吸うことで上顎の成長が阻害され、下顎が相対的に前に出て受け口になる可能性がある。
口呼吸 鼻呼吸ができないため口を開けたままになり、舌が低位になりやすく、下顎の前方成長が促進される。
頬杖 片側の顎に負担がかかり、顎の成長のバランスが崩れ、非対称な顔貌や咬み合わせになる可能性がある。
うつぶせ寝 下顎が圧迫され、成長方向に影響を与える可能性がある。

え!?

じゃあ親が悪い?

どうしようもない?と思われるかもしれませんが、

これらの癖は、早期に発見し、適切な対処をすることで、受け口(反対咬合)やしゃくれ顔の予防につながります。 

顎の骨格の成長異常

遺伝的要因や環境的要因に加えて、顎の骨格自身の成長異常も受け口(反対咬合)・しゃくれの原因となります。下顎骨の過成長、あるいは上顎骨の劣成長、もしくは両者の組み合わせにより、下顎が上顎よりも前に出ている状態になります。成長期におけるホルモンバランスの乱れや、顎関節の異常なども骨格の成長に影響を与える可能性があります。 

矯正で受け口(反対咬合)・しゃくれは治せる?

受け口(反対咬合)やしゃくれは、矯正治療によって改善が期待できます。ただし、その効果は年齢、症状の程度、骨格の状態、そして選択する治療法によって異なります。早期に治療を開始することで、顎の成長をコントロールし、より効果的な改善が期待できるケースが多いです。大人になってからの矯正治療でも歯並びや噛み合わせの改善は可能ですが、骨格の成長が止まっているため、顎の骨格のずれが大きい場合は外科手術を併用する必要がある場合もあります。

矯正治療による改善の可能性

子供の受け口の場合、顎の成長を利用した矯正治療によって、骨格的な問題の改善が期待できます。大人の受け口の場合でも、歯の移動によって噛み合わせや見た目の改善が可能です。しかし、骨格的な問題が大きい場合は、外科手術を併用した矯正治療が必要になることもあります。治療開始の年齢や症状の程度によって、治療方法や治療期間、費用も変わってくるため、専門医に相談し、適切な治療計画を立てることが重要です。

年齢と矯正治療の効果

矯正治療の効果は年齢によって大きく異なります。顎の骨が成長段階にある子供の時期は、骨格の成長をコントロールすることで、受け口やしゃくれを改善しやすいです。一方、大人の場合は顎の骨の成長が止まっているため、歯の移動による改善が中心となります。骨格的な問題が大きい場合は、外科手術を併用する必要があります。

年齢 矯正治療の効果 治療方法の例
子供(顎成長期) 顎の成長をコントロールすることで、骨格的な改善が可能 床矯正、拡大床装置
大人(顎成長後) 歯の移動による噛み合わせや見た目の改善。骨格的な改善には外科手術が必要な場合も ブラケット矯正、マウスピース矯正、外科矯正

矯正治療の種類

子供の矯正治療(顎の成長を利用した矯正)

床矯正

床矯正は、取り外し可能な装置を用いて顎の成長をコントロールし、歯並びや噛み合わせを改善する治療法です。主に子供の成長期に用いられ、受け口や出っ歯などの改善に効果的です。

拡大床装置

拡大床装置は、上顎の骨を左右に広げることで、歯並びを整える装置です。上顎が狭く、歯が並ぶスペースが不足している場合に有効で、受け口の改善にも役立ちます。

大人の矯正治療(歯列矯正、外科矯正)

ブラケット矯正

ブラケット矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を装着し、ワイヤーを通して歯を動かしていく治療法です。様々な不正咬合に対応でき、精密な歯の移動が可能です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を装着することで歯を動かしていく治療法です。目立ちにくく、取り外しが可能というメリットがあります。症例によっては適用できない場合があります。

外科矯正

外科矯正は、顎の骨に外科手術を行い、顎の大きさや位置を修正する治療法です。骨格的な問題が大きい場合に適用され、矯正治療と併用することで、より効果的な改善が期待できます。

受け口(反対咬合)・しゃくれの治療法

受け口(反対咬合)やしゃくれの治療法は、主に矯正治療が中心となりますが、顎の骨格のずれが大きい場合などには外科手術を併用することもあります。

また、成長期にあるお子様の場合は、顎の成長をコントロールする顎整形力装置を用いることもあります。

最適な治療法は、年齢、症状の程度、骨格の状況、そして患者様の希望などを総合的に考慮して決定しています。

矯正治療以外の治療法

矯正治療以外で受け口(反対咬合)やしゃくれの治療に関わるものとして、外科手術が挙げられます。

これは顎矯正手術とも呼ばれ、上顎または下顎、あるいは両方の顎の骨を切断し、位置を移動させて固定する手術です。

骨格的な問題が大きい場合に有効で、矯正治療と組み合わせることでより良い結果が得られます。

ただし、外科手術は大がかりな治療となるため、専門医との綿密な相談が必要です。

当院では徳島大学病院と連携しており、紹介状を作成することが可能です。

また、幼児のお子様の場合、顎の成長をコントロールすることで反対咬合の改善を図る顎整形力装置を使用することがあります。

これは、取り外し可能な装置で、顎の骨の成長を促進したり抑制したりすることで、上下の顎のバランスを整えます。

代表的なものとして、当院ではムーシールドを使用しています

早期に治療を開始することで、将来的な外科手術の必要性を減らす可能性があります。

最適な治療法の選択

受け口(反対咬合)やしゃくれの最適な治療法は、個々の症例によって異なります。以下は、治療法選択の際に考慮される主な要素です。

要素 詳細
年齢 成長期のお子様は顎の成長を利用した矯正治療が可能ですが、成人では歯の移動を中心とした矯正治療や外科手術が必要になる場合があります。
症状の程度 軽度の反対咬合であれば、矯正治療のみで改善が期待できますが、重度の場合は外科手術を併用する必要があるかもしれません。
骨格の状況 顎の骨格のずれが大きい場合は、外科手術が必要となる可能性が高くなります。
患者様の希望 治療期間、費用、治療方法など、患者様の希望も考慮して治療方針を決定します。

最適な治療法を選択するために、当院ではセファロ分析歯科用CTなどの検査結果を元に、患者様にとって最も効果的で安全な治療計画を立案します。

治療開始時期の目安

受け口(反対咬合)の治療開始時期は、症状の程度や原因によって異なります。一般的には、早期発見・早期治療が推奨されています!

特に、顎の成長を利用した矯正治療を行う場合は、成長期である年中さん〜小学校低学年頃から始めるのが効果的です。大人の場合は、いつでも治療を開始できますが、歯周病などの他の歯科疾患がある場合は、先にそちらの治療を行う必要があります。気になる症状があれば、早めに歯科医院へ相談することをおすすめします。

具体的な治療開始時期については、歯科医師の診断に基づいて決定されます。自己判断で治療を遅らせると、症状が悪化したり、治療期間が長引いたりする可能性がありますので、注意が必要です。

参考:公益社団法人 日本歯科医師会

矯正治療の流れと費用

ここでは、一般的な矯正治療の流れと費用について詳しく解説します。治療を受ける歯科医院によって多少の違いはありますが、大まかな流れは共通しています。

矯正相談から治療完了までの流れ

矯正治療は、相談から始まり、診断、治療計画の立案、治療開始、保定、そして治療完了という流れで進みます。

段階 内容 期間の目安
初診相談 歯並びや噛み合わせの悩み、治療に対する希望などを相談します。費用や期間についても説明を受けます。 30分~1時間
精密検査 レントゲン撮影、歯型採取、口腔内写真撮影などを行い、詳しい診査・診断を行います。 1~2時間
診断・治療計画の立案 精密検査の結果をもとに、具体的な治療方法、期間、費用を提示します。 30分~1時間
治療開始 矯正装置を装着し、定期的に調整を行います。 数ヶ月~数年
保定 矯正装置を外した後、後戻りを防ぐためにリテーナーを装着します。 数ヶ月~数年
治療完了 保定期間が終了し、美しい歯並びと正しい噛み合わせが安定した状態になります。

矯正治療の費用相場

矯正治療の費用は、治療方法や症例、使用する装置の種類、治療期間などによって大きく異なります。下記は一般的な費用相場です。

治療方法 費用相場
子供(顎の成長を利用した矯正) 30万円~50万円
床矯正 20万円~40万円
拡大床装置 20万円~40万円
大人(歯列矯正) 70万円~120万円
ブラケット矯正(メタル) 60万円~100万円
ブラケット矯正(セラミック) 80万円~120万円
マウスピース矯正 70万円~130万円
外科矯正 100万円~150万円(矯正治療費に加えて、手術費用が別途必要)

上記はあくまで目安であり、実際の費用は歯科医院によって異なります。

当院の費用については料金のページをご覧ください。

医療費控除について

矯正治療は、一定の条件を満たせば医療費控除の対象となります。医療費控除を受けることで、所得税の一部が還付される可能性があります。

確定申告の際に、医療費控除の申請手続きを行いましょう。詳細は国税庁のウェブサイトをご確認ください。

矯正治療にかかる費用は高額になる場合がありますが、当院ではデンタルローンやクレジット払い方法についても対応しております。詳しくは担当者に気軽にご相談ください。

受け口(反対咬合)・しゃくれの矯正治療のメリット・デメリット

受け口(反対咬合)やしゃくれの矯正治療には、様々なメリットとデメリットが存在します。治療を始める前に、両方をしっかりと理解し、ご自身の状況に合った選択をすることが重要です。

矯正治療のメリット

矯正治療によって得られるメリットは、見た目だけの改善にとどまりません。機能面や精神面にも大きな影響を与えます。

審美性の向上

受け口やしゃくれが改善されることで、顔貌のバランスが整い、より美しい笑顔になります。 横顔のEラインも整いやすいため、自信を持って笑えるようになります。

咀嚼機能の改善

反対咬合は、食べ物を噛み切ったり、すり潰したりする咀嚼機能に影響を与えることがあります。 矯正治療によって正しい咬み合わせになることで、咀嚼効率が上がり、消化吸収もスムーズになります。顎関節症のリスク軽減にも繋がります。

発音の改善

受け口やしゃくれによって、サ行やタ行などの発音が不明瞭になることがあります。 矯正治療で歯並びや顎の位置が改善されると、発音も明瞭になり、コミュニケーションが円滑になります。

虫歯や歯周病の予防

歯並びが悪いと、歯磨きがしにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。 矯正治療によって歯並びが整うことで、ブラッシングがしやすくなり、口腔衛生の維持に繋がります。結果として、虫歯や歯周病の予防効果も期待できます。

全身の健康への影響

咬み合わせの改善は、姿勢や呼吸にも良い影響を与えることがあります。 また、顎関節症の予防にも繋がり、全身の健康維持に貢献します。

精神的なメリット

コンプレックスが解消されることで、自分に自信が持てるようになり、積極的な性格になる人もいます。 社会生活を送る上でも、大きなメリットと言えるでしょう。

矯正治療のデメリット

矯正治療にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。治療前にしっかりと理解しておきましょう。

治療期間の長さ

矯正治療は、数ヶ月から数年かかる場合があり、長期的な治療が必要となります。 治療期間は、症例や治療方法によって異なります。

治療中の痛みや違和感

矯正装置を装着した直後や、ワイヤーの調整後には、痛みや違和感を感じる場合があります。 痛みは通常数日で治まりますが、個人差があります。

費用

矯正治療は、健康保険が適用されない場合が多く、比較的高額な費用がかかります。 治療方法や期間によって費用は大きく変動します。医療費控除を利用できる場合があります。(国税庁

食事制限

矯正装置の種類によっては、硬いものや粘着性の強い食べ物を制限される場合があります。 また、装置に食べ物が詰まりやすくなるため、食後の歯磨きも重要になります。

発音への一時的な影響

矯正装置を装着した当初は、発音に影響が出る場合があります。 しかし、徐々に慣れていくことがほとんどです。

通院の頻度

矯正治療中は、定期的に通院する必要があります。 通院頻度は、治療の段階によって異なりますが、月に1~2回程度の通院が必要となることが多いです。

後戻りの可能性

矯正治療後、保定装置をきちんと使用しないと、歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」が起こる可能性があります。 医師の指示に従って、保定期間をしっかりと守ることが重要です。

項目 メリット デメリット
審美性 顔貌のバランスが整う
機能性 咀嚼機能、発音の改善 治療中の痛みや違和感、食事制限
健康面 虫歯・歯周病予防、顎関節症リスク軽減
精神面 自信につながる
その他 治療期間、費用、通院頻度、後戻りの可能性

よくある質問

受け口(反対咬合)・しゃくれの矯正治療に関するよくある質問にお答えします。

矯正治療期間はどのくらい?

矯正治療の期間は、症状の程度や年齢、治療方法によって大きく異なります。子供の矯正治療の場合、顎の成長を利用できるため、比較的短い期間で治療が完了することがあります。一方、大人の矯正治療は、歯の移動に時間がかかるため、2~3年かかる場合が一般的です。複雑な症例では、さらに長期間の治療が必要となることもあります。具体的な治療期間については、矯正検査と診断を受けて確認しましょう。

矯正治療中の痛みは?

矯正装置を装着した直後や調整後には、歯が締め付けられるような痛みや違和感を感じることがあります。これは、歯が移動している証拠であり、通常は数日で治まります。痛みが強い場合は、鎮痛剤を服用することで緩和できます。また、装置が口内に当たって痛みを生じる場合は、歯科医院へ相談して調整してもらいましょう。我慢せずに相談することが大切です。

矯正治療後の後戻りは?

矯正治療後の後戻りは、保定装置の使用によって防ぐことができます。保定装置は、歯の位置を安定させるための装置で、矯正治療完了後に一定期間装着する必要があります。保定期間は、症例によって異なりますが、一般的には矯正治療期間と同程度か、それ以上とされています。

矯正治療完了後に保定装置を付けない方がいらっしゃるのですが、舌の癖や口呼吸などの悪習癖がある場合は特に後戻りの原因となるため、必ず装置を入れていただきたいです。

正しいケアと生活習慣を維持することで、美しい歯並びを長く保つことができます

矯正装置の種類による治療期間の違いは?

矯正装置の種類によって、治療期間に差が生じる場合があります。以下に、主な矯正装置と治療期間の目安をまとめました。

矯正装置の種類 治療期間の目安 特徴
ブラケット矯正 1~3年 幅広い症例に対応可能で、精密な歯の移動が可能
マウスピース矯正 半年~2年 取り外し可能で、目立ちにくい
床矯正 1~2年 子供の顎の成長を利用した矯正治療
拡大床装置 1~2年 顎の骨を拡大することで歯並びを整える

ただし、これはあくまでも目安であり、実際の治療期間は個々の症例によって異なります。詳しくは、矯正歯科医に相談してください。

費用はどのくらいかかる?分割払いは可能?

矯正治療の費用は、治療方法や使用する装置、治療期間などによって異なります。医療費控除の適用を受けることで、費用負担を軽減できる場合があります。費用の詳細や支払い方法については担当者までご相談ください。

治療後のメンテナンスは必要?

矯正治療後のメンテナンスは、後戻りを防ぎ、美しい歯並びを長く保つために非常に重要です。

定期的に矯正歯科医を受診し、歯並びの状態をチェックしてもらいましょう。また、毎日の歯磨きや歯間ブラシ、デンタルフロスなどを用いた適切なセルフケアも欠かせません。矯正治療後のメンテナンスを怠ると、後戻りが発生する可能性が高まるため、注意が必要です。

まとめ

この記事では、受け口(反対咬合)・しゃくれの原因、治療法、矯正治療のメリット・デメリットなどについて解説しました。受け口とは、下顎が上顎よりも前に出ている状態であり、反対咬合と診断されます。しゃくれ顔は、この下顎前突によって引き起こされる特徴的な顔貌です。

遺伝や舌の癖、指しゃぶりなどの環境要因、顎の骨格の成長異常などが原因として考えられます。

受け口・しゃくれの治療法は、顎の成長を利用した子供の矯正治療と、歯列矯正や外科矯正を行う大人の矯正治療があります。

子供の矯正治療では、床矯正や拡大床装置などが用いられます。

大人の矯正治療では、ブラケット矯正、マウスピース矯正、外科矯正などが選択肢となります。

最適な治療法は、年齢、症状の程度、個々のライフスタイルによって異なりますが

早期発見・早期治療が効果的なので、気になる方は早めに矯正歯科を受診しましょう。

矯正治療は早く始めれば始めるほど、その後の人生を良い歯列で送ることができます!早めの検査を受けることをお勧めします。

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