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【親知らずあるある】抜く?抜かない?──痛み・腫れをリアルに語ります
「親知らず、抜くのって怖い…」
学生時代から少しずつ顔を出しては、何年も放置していた親知らず。
ある日突然「ズキッ!」と痛みが走り、夜眠れなくなった──。
こんな経験、ありませんか?
八幡歯科医院にも「親知らずを抜くべきかどうか、ずっと悩んでいます」という患者さんが数多く来院されます。
実際、親知らずは人によって生え方や症状が大きく異なるため、正しい理解と歯科医師による診断が欠かせません。
今回は、親知らずの基本から抜歯の判断基準、抜歯後に起こりやすい症状とその対策まで、歯科医師の視点でリアルに解説します。
親知らずとは? ― そもそも「親知らず」ってどんな歯?
親知らずは、専門的には「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」と呼ばれる奥歯です。
上下左右の一番奥に位置し、20歳前後に生えてくることが多い歯で、「親が知らないうちに生える」ことから日本では「親知らず」と呼ばれています。

しかし、現代人は顎が小さい傾向にあるため、親知らずがきちんとまっすぐ生えてくるケースは少ないのが現実です。
- 完全に埋まったまま出てこない(埋伏歯)
- 横や斜めに生えて隣の歯を押している
- 一部だけ歯ぐきから顔を出していて清掃が不十分
こうした「親知らずあるあるループ」に入ってしまうと、痛みや腫れの原因となります。
特に恐ろしいのは、健康な奥歯まで虫歯や歯周病に巻き込まれるリスクです。
親知らずの抜歯が遅れると、最悪の場合「親知らず+その前の大事な奥歯」の2本を同時に失ってしまうこともあります。
👉 厚生労働省の調査によると、日本人の約70〜80%が親知らずに何らかのトラブルを抱えており、決して他人事ではありません。
親知らずを「抜いた方がいい」ケース
親知らずは必ずしも抜歯が必要なわけではありません。
しかし、次のようなケースでは抜歯が推奨されます。
- 強い痛みや腫れを繰り返す(智歯周囲炎)
- 隣の歯を圧迫して、虫歯や歯周病の原因になっている
- 部分的にしか出ていないため、細菌感染や膿が溜まりやすい
- 矯正やインプラント治療の妨げになる
👉 「智歯周囲炎」は、一度起こる再発しやすいとされていて、繰り返す場合は抜歯が強く推奨されます。(Published Aug 5, 2020 · Xiuling Huang, Hui-zhe Zheng, J. An+3 more)

親知らずを残してもよいケース
反対に、以下のような場合は必ずしも抜く必要はありません。
- まっすぐ生えていて上下で噛み合っている
- 歯磨きが十分にでき、清潔に保てている
- 将来的にブリッジや自家歯牙移植に使える可能性がある(実際に当院でも自家移植で使用するケースがあります)
👉 ただし、「無症状でもリスクがある」点には注意が必要です。埋伏している親知らずは無症状でも定期的に経過観察していきましょう。
抜歯は痛い?リアルなところ
患者さんから最も多い質問が「抜歯は痛いですか?」です。
結論から言うと──
処置中は局所麻酔をしっかり効かせるため、ほぼ無痛です。
「グッと押される感覚」はあっても、「痛っ!」と声が出ることはまずありません。
ただし、問題はその後。
- 1〜3日目:痛みや腫れのピーク
- 1週間程度:生活はほぼ通常通りに
- 1か月後:歯ぐきもかなり落ち着く
特に下顎に深く埋まった親知らずは腫れやすいのです。
「顔が片側だけアンパンマンに!」
「片方でしか噛めなくて、おにぎりが食べにくい」
「抜歯当日にデートを入れたのは完全に失敗」
──笑い話のようですが、体験した本人にとっては深刻です。抜歯後のスケジュールには気を付けた方が良さそうですね。
👉 下顎の水平埋伏智歯は術後の腫脹・疼痛・開口障害のリスクが高いですが、抗菌薬や鎮痛薬を正しく使えばコントロール可能ですし、事前のCTでの3D診断により安全性を高められます。
抜歯後に起こりやすい症状と対策
抜歯後によくみられる症状は以下のとおりです。
- 腫れ(特に下顎)
- 痛み(数日〜1週間で軽快)
- 出血(数時間で止まることがほとんど)
- 口が開きにくい(開口障害)
対策と注意点
- 抜歯当日は激しい運動・長風呂・飲酒を避ける
- 処方薬を正しく服用する
- 患部をアイシングする(抜歯後24時間まで)
- 傷口を舌や指で触らない
- 強くうがいをしない
👉 特に注意すべきは「ドライソケット」です。これは抜歯後の血餅が失われて強い痛みが続く状態で、日本のデータでは下顎親知らず抜歯後のドライソケット発生率は0.9~19.6%(予防処置の有無で差あり)と報告されています。(Published Jul 2, 2021 · Hiroki Otake, Yoko Sato, E. Nakatani+7 more)
ですが対策と注意点を守れば、多くの方は1〜2週間で日常生活に復帰できます。
八幡歯科医院の安心ポイント

当院では年間数百件以上の親知らず抜歯を行っています。
特に下顎の埋伏智歯は、神経との距離を歯科用CTで正確に把握し、できる限り低侵襲でスピーディに処置します。
また、術後の腫れや痛みを最小限に抑えられるよう、適切な薬の処方・生活指導・アフターフォローを徹底しています。
まとめ ― 親知らずで後悔しないために
親知らずは、「残せるラッキーな歯」にもなれば、「放置して大事な奥歯まで失うリスク」にもなります。
大切なのは、今の自分の親知らずの状態を歯科医院で確認することです。
もし最近…
- 奥の歯ぐきが腫れる
- 親知らずが斜めに生えてきた
- 食べ物がよく挟まる
こんなサインがあれば、一度歯科を受診してください。
八幡歯科医院では、診断 → 抜歯 → 術後ケアまでトータルでサポートしています。
「ちょっと気になるな」と思ったら、どうぞお気軽にご相談ください✨
八幡歯科医院
監修:医療法人八幡歯科医院 理事長 八幡裕子
特徴:むし歯治療・歯周病治療・口腔外科・矯正(マウスピース矯正、ワイヤー矯正)・小児矯正・インプラント・審美歯科・予防歯科・ホワイトニング・義歯(入れ歯)・周術期口腔ケア・訪問診療まで対応した総合歯科
住所:徳島県阿南市羽ノ浦町宮倉日開元19-18
※阿南市、小松島市、徳島市、勝浦町、那賀町、美波町、海陽町などから多くの患者様が診察・診療に通われております。


